カニ女

バツイチシングル男とカニ

これは私がアラフォーの頃のお話です。
まぁ、もう充分に「おとなの恋愛」ができておかしくないはずのお年頃だったんですが、ちょっとチャラ男さんに夢中になっちゃったんです。

まず、チャラ男さんはルックスが抜群に良かったんです。
顔の造作も良かったんですけれど、頭身のバランスが良かったのでイケメンオーラが出まくっていたんです。
そしてあの良く言えばフレンドリーな性格、悪く言えばただのチャラ男、そんなところに私は夢中になっちゃったんです。

チャラ男さんはバツイチでシングル、まだ小さいふたりの女の子を別れた奥さんと一緒に育てていました。
私はそんなチャラ男さんのイクメンぶりにも嫉妬するくらい恋していたんです。
それでもチャラ男さんは、私がどんなに意地悪なことを言っても絶対に怒らないし、いつでもチヤホヤしてくれていました。

ある夕方、チャラ男さんから電話がかかって来て、「レイちゃん、カニのゆで方知ってる?」って言われたんです。
「分かんない」って即答して電話を切ったんですけれど、あれ?ここには大きな疑惑があるぞ?って思ったんです。

夕方、バツイチでシングルの男性が、なぜカニのゆで方なんか知りたがる?

カニ・・・、オマエ北海道の女にちょっかい出したな?!ってことで私は猛追撃の電話をしたんです。
北海道の女も女です。
この男に爪痕を遺したいなら、カニなんて面倒なものを送らないで、マルセイバターサンドくらいにして置けばいいものを。
こんな時の女の勘ってすごいって、私も自分で自分に驚きました。

二股かけられました

まさか自分が二股かけられるなんて

チャラ男さんは私の猛追に、アッサリ事実を認めました。
「ネットで知り合った北海道の女の子が、観光でこっちに来たから、2日間、泊まっているホテルに夜、遊びに行った」って。
「けど、レイちゃんが思っているようなことは、絶対にしていないから、安心して」って、絶対にそこだけは口を割らないんです。

私、この歳になるまで、二股かけられたことがなかったので、耐性がなくて完全にブチ切れて「カニ女とアタシのどっちを選ぶのよ?」とか喚き散らしました。
「レイちゃん、落ち着いてよ、だって彼女は北海道の人だよ?物理的にもう会えるわけないじゃん」とチャラ男さんはその場しのぎの調子のいいことしか言いませんでしたが、私にとっては北朝鮮からのミサイルよりも激震のできごとでした。

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宮前黎子

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